車のエアコンは何度が適正温度？燃費との関係は？
更新日：2024.07.11
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真夏の炎天下やジメジメした湿気の強い日こそカーエアコンの出番。
不快な車内の空気を快適に変えてくれます。
ただし、エアコンの使い方を誤ると燃費が悪くなったり乗員の体調を崩す原因にもなります。
適正温度や操作を覚えて、賢くエアコンを使いましょう。
カーエアコンのしくみとは？
カーエアコンが空気を冷やすしくみは家庭用エアコンや冷蔵庫と基本的に同じです。
異なるのは動力源。
カーエアコンは電気ではなく、エンジンの回転を利用します。
エアコンガス、つまり冷媒が温度や圧力を変え、最終的に低温低圧の霧状になります。
この冷媒がエバポレーターを通る時に冷風となって車内に送り込まれるのです。
エバポレーターを通った冷媒はコンプレッサーで圧縮しなければなりません。
このコンプレッサーを動かすためにエンジンの回転が必要になってくるわけですね。
最近のハイブリッド車の中には電気を動力とする車種もあります。
また電気自動車は完全に電気が動力。
しかし、いずれも車のパワーを走行以外に使うことになります。
これが、エアコンを作動させると燃費効率が悪くなるしくみです。
冬場、暖房をかける時はコンプレッサーを使用しません。
エンジン熱をファンで車内に送るだけです。
だから暖房をかけても燃費には影響しないわけですね。
ただし、電気自動車は別。
暖房もバッテリーに蓄電されている電気を使うので走行距離が短くなります。
冬場はバッテリー残量に注意しながら暖房をかけましょう。
オートモードを使って温度を一定にする
車内環境は快適にしたいけれど、燃費効率が悪くなるのは避けたい。
これは誰もが思うことですね。
カーエアコンを使うことで燃費効率が落ちるのは仕方がないこと。
でも、操作次第では燃費の低下率を抑えることができるのです。
そのひとつがオートモードを使うこと。
現在、ほとんどの車種がエアコンのオートモードを装備しています。
任意の温度に設定すれば、つねに車内をその温度に保つ機能ですね。
使い方はどの車種も同じです。
A/Cボタン（エアコン作動スイッチ）を入れて温度設定を行い、オートモードにするだけ。
オートモードのメリットは設定温度以下の場合、コンプレッサーが作動しないこと。
設定温度以上になると作動するので、断続している間、燃料を節約できることになります。
ただし、設定温度が低すぎるとコンプレッサーは作動を続けてしまいます。
国産車で燃費効率がもっとも良いとされている温度は25℃（輸入車の多くは22℃）。
また風量を強くすると燃費効率が悪くなると言われています。
オートモードにするとエンジンをかけた時、一気に強い風量で温度を下げようとしますね。
熱気がこもった車内に入る時はドアを左右開け、車内の熱気を逃してください。
いきなりエアコンをかけず、送風モードを強くして換気。
その後でエアコンのオートモードにすれば冷房の効きが早くなります。
内気循環と外気導入を適度に切り替える
車内の温度を下げ、燃費効率を上げるエアコンの使い方はモードの切り替えでも可能です。
エアコンには内気循環と外気導入のモードがあります。
モード切り替えボタンのマークは2つ。
矢印が車の中を回っているのが内気循環、矢印が外から入っているのが外気導入。
内気循環は外気を遮断して車内の空気を循環させるモード。
外気導入は外からの空気を車内に取り込むモード。
当然、車内をより早く冷やすのは内気循環ですね。
トンネル内や前車の排気ガスが気になる時などにも有効です。
ただし、内気循環にはデメリットがあります。
それは外気からの新鮮な空気が入らないため、二酸化炭素濃度が高くなる、ということ。
空気中に二酸化炭素が濃くなると注意力が低下したり眠気を誘うことがあります。
とくに大人数で乗っているとワイワイ騒いで濃度が高まっていることに気づきにくくなります。
オートモードで車内の温度が快適になっている時こそ要注意。
定期的に外気導入へ切り替えましょう。
燃費効率より、安全運転が最優先です。
なお、内気循環のまま高地に行くと窓ガラスが結露する場合があります。
これは外気の方が温度が低くなるから。
窓ガラスが曇り始めたら外気導入に切り替えてください。
温度差が少なくなって、曇りが取れます。
エアコンの効きが悪くなった時の対処法
エアコンを適正温度に設定してオートモードにしても、なかなか冷えない場合があります。
そんな時はエアコンフィルターをチェックしてください。
フィルターが目詰まりしていると空気量が少なくなって効率が悪くなります。
一般的なフィルターの耐用年数は約１年。
冷房の効率が悪くなる前に、早めに交換しましょう。
エアコンフィルターの交換は車種にもよりますが、DIYで比較的カンタンにできます。
注意する点は必ず車種に適合したフィルターを選ぶこと。
不安を覚えたら、カーショップのスタッフに聞きましょう。
エアコンの効きが悪くなった場合、他には冷媒漏れやコンプレッサーの故障などがあります。
これらの修理は専門知識がない限り、DIYでの修理は困難。
民間の整備工場やディーラーに相談しましょう。
カーエアコンを上手に使い、燃費効率を高めて快適なカーライフを送ってください。
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中山裕貴（PRO SHOP八尾店 施工技術マネージャー）
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