車の換気を素早く行うには?車内の換気システムについても解説
更新日:2020.09.28
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車の中は普通の室内とは異なります。
夏は温度がかなり高くなりますし、コロナ禍では空気の循環なども心配になります。
今回は、車内環境を快適にするための換気について解説。
効率の良い換気を行って、快適かつ安心に過ごせる車内環境を作りましょう。
密閉性の高さによる弊害とは?
現在の車は、密閉性がとても高くなっています。
車内の快適温度を効率良く維持させるための設計ですね。
しかし、密閉性が高いからこそ、逆に問題も発生します。
たとえば夏場。
直射日光下の密閉された車内空間の温度は最高52〜57℃に達します。
ダッシュボードの上に限れば74〜79℃。
閉め切った状態では熱の逃げ場所がほとんどないため、高温になってしまうのです。
それからウイルスや細菌による車内空気の汚れ。
今、コロナ禍の影響で、公共の移動機関は頻繁に換気を行っています。
しかし、自家用車ではどうしてもエアコンの快適温度を保つために窓は閉め切った状態に。
ミニバンのように車内空間が広くても、定員数が乗れば密になってしまいます。
車内の空気にウイルスや細菌が紛れ込んでいたら、感染の危険性も高くなります。
高い密閉率による弊害を避けるためには、車内の換気を十分に行ってください。
車内に空気の流れを作ると効率良く換気ができる
外気を車内に導入し、車内の空気を排出するのが換気。
もっともシンプルな方法は、窓を開けることです。
停車中でも窓を3cm開けておくだけで熱が逃げ、車内温度は7〜9度下がります。
ただし、窓を開けただけでは効率的な換気ができません。
運転席や助手席の窓、片方だけを全開にしても車内の空気は循環するだけです。
空気の流れを作る開け方で、入れ替えを行いましょう。
走行中、空気の圧力は前部から後部に向かって高くなります。
したがって車内の前方から後方に流れる空気を作れば効率的な換気になります。
まずは運転席または助手席の窓を約10cmだけ下げます。
次に対角線上の後部席窓を約半分、5cmほど下げます。
後部席窓の方が高い空気圧になるので排出がスムーズに行われるわけですね。
片側だけでも十分換気できます。
この方法は、走行中であれば効果があります。
しかし窓を開けていると、どうしても外の騒音や風切り音まで車内に入ってきます。
とくに高速道路ではうるさく、寝ている子供は目を覚ましてしまいます。
雨が降っている時は開けることもできません。
停車中や窓を開けられない時は、空調システムを使って換気しましょう。
外気導入と内気循環を上手に切り替えて
外気の導入口は一般的にフロントガラスの前方にあります。
ワイパー取り付け部の近く、スリット状になっているところですね。
フロントマスクのグリルは、あくまでラジエター冷却のための空気取入口。
ここから入った空気はほとんど車内に入りません。
空調システムの外気導入を押すと、窓を開けなくても外のフレッシュエアーが入ってきます。
空気が最初に通過するのはエアコンフィルターです。
ここで空気中のホコリやチリ、花粉などを除去。
エアコン作動中はエバポレーターで冷却、除湿して吹出口から空気を送ります。
これなら窓を閉め切った状態でも換気できますね。
難点は渋滞の時や、工場地帯などで外気が汚れている時。
車内はたちまち、嫌なニオイで充満してしまいます。
それから外気を導入する部分のゴミ。
付着したウイルスや細菌がエアコンフィルターで取り切れず、車内に入る恐れがあります。
これでは換気の意味がありません。
空調を内気循環に切り替え、外気を遮断してください。
ただし、長時間の内気循環は禁物。
とくに乗員が多い時は注意が必要です。
呼吸によって増えた二酸化炭素が車外に放出されず、濃度が高まっていくからです。
JAFの調査では、内気循環を1時間続けただけで約5.5倍も増えたという検証結果があります。
二酸化炭素濃度が高まると大変危険。
疲労感が強くなったり注意力が散漫になったりします。
運転に大きな支障が出てしまいますね。
内気循環中、あくびをしたら窓を開けてフレッシュエアーを取り入れましょう。
徹底清掃するならプロに任せる
換気によって、車内の空気や温度を快適な状況にすることができます。
しかし、車内に不快な状況を作り出す元が残っていては換気も効果が半減。
エアコンをつけた時のイヤなニオイ。
シートに染みついた飲みこぼしや隙間の食べカス。
フロアマット下の湿気。
これらを放置しておけば、車内環境は悪化するばかりです。
安心できる車内環境を心がけるなら、換気だけでなく車内清掃も大切。
でも、DIYでは手が届かないところもあるんですよね。
徹底的な車内清掃をするなら、プロに依頼するのも方法のひとつ。
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